旅芸人の日記

酒、食べ物、宿、温泉、たまに高等教育

高大接続改革

今日は大正大学で開催された高大接続システム改革フォーラムに参加しました。文科省から4人、リクルートの小林さん、阪大の川嶋先生、順天高校の校長が登壇者として講演・パネルディスカッションが行われました。文科省の方の講演は残念ながら奥歯に物が挟まったような煮え切らない内容でしたし、パネルディスカッションでの小林さんからの問題提起に対しても、いわゆる検討中という答えに終始しました(仕方ないですね)。

順天高校の校長先生のお話で象徴的だったのは、高校教員は自ら課題を発見し解決した経験がない、という発言。まさにその通りで、幼稚園以降は塾や習い事を除いて家と学校しか知らない社会経験皆無の人間に課題解決能力なんざ求めるべくもないわけです。よく認めたな、と思う反面、やっぱり教員養成課程の入試の全面的な見直しと教員採用試験の受験資格に、教員以外の社会人経験3年以上という出願要件を貸す必要があるという持論の正しさ改めて感じました。

川嶋先生のお話で印象的だったのは、定員が存在する限りAPを具体的にすればするほど選抜できなくなる、どんな素晴らしいAPも無意味になる、ということ。ところが、昨日のセミナーの主催者が今年の新卒の入社前教育で出身大学の3ポリについて聞いたら誰も答えられず、一昨日に私が行った新入社員へのレクチャーの中で3ポリについて聞いたら、誰一人3ポリ自体を知らなかった、というのが現実であり、自大学の学生すら全く認識していないものを高校や高校生、保護者に理解して貰おうというのは烏滸がましいと言わざるを得ないですね。

何れも分かりきっていることなのに、認めたくないのか認識していないのか…。前途多難ですな。